東京都ヘブンアーティスト更新☆

東京都ヘブンアーティストという
ライセンスを保持しています。
東京都の公園などで、大道芸ができる
ライセンスです。

今年は残念ながら、
一度もこのライセンスを利用して
公演できなかったので、
更新のために活動するため、多摩動物公園に
行きました。(一度もやらないと取り消しになってしまいます。)

いいお天気で、
子どもたち、ニコニコニコニコしながら
見てくれました。
一番嬉しかったのは、
泣きべそかいてた男の子が
最後に笑顔になってかえってくれたこと。
ひまわりの芸はそれでよいです。

みんな見てくれてありがとう。


ひまわりの次の予約はアクロバットパフォーマーの健山くんでした。
なんと、長野在住!
わざわざ、東京まで偉いなー。
これはみていかなくちゃ!と、一回見てから帰りました。

バランス芸とトークで、
子どもたちはドキドキしたり、
クスクスしたり、立ち上がったり、
心が動いてたのが見れました。
安心して見ることができるパフォーマンス
でした。
これも、楽しかった!




せっかくなのでお願いして写真も
とってもらいました。

ありがとう☆



  


2014年09月23日 Posted by 香山ひまわり at 16:30Comments(0)公演/企画の記録

ひまわり

ひまわり 2014,9,23



私には師匠がいて、
「先生」と呼んでいる。


先生は清水きよしさんという
パントマイミストで、
言葉をまったく使わないで
身体でストーリーを表現する。

先生にはちょうどキグレサーカスで
働いている頃に出会った。

私は、キグレサーカスで
「ピエロのマルちゃん」という名前で
ショーに出ていて、仕事は好きだったし、
サーカスという生活時間の中で生きていた。
でも、舞台で思うように表現できなくて、
ずっと、「もっとうまくなりたい・・」が
自分の中で渦巻いていた。
そんなときにその場所のカルチャー教室で先生のマイム教室を見つけた。
サーカスは1場所に3ヶ月しかいないので、
ほんの数回しかいけないので
カルチャーの入会金とか高いなぁと
思った記憶がある。

その教室には、途中で、
自分のハムスターの話をしはじめる
少女とそのお父さん、普通の会社員の人のよさそうな人とか、背筋がぴんとなったパントマイム歴の長いおじさまとかがいらした。
ショーが終わってから、教室に行った。なんとも穏やかな時間が流れていた。
数回の間に自分の気持ちが動くのを感じていた。

この人に師事をしたい。

先生は能舞台を使って舞台公演をしていた。
「幻の蝶」という作品を見に行った。
マイムの小さな作品を集めた舞台。
今となってはなんの作品にどう思ったとか、
どうやって、川越から中野の舞台を見に行ったのか、まったく記憶の中にない。

ただ、気持ちが動いた。

これはその時にはじまったことではない。
気が赴くままに生きる20代だった。
知多から名古屋へ、名古屋から群馬へ、
群馬からモンゴルへ、
モンゴルからまた群馬に帰り、モスクワへ。
モスクワから、キグレサーカスへ。
そして、青梅へ。
時々ふるさと長野へ帰りながら、
ずっと移り住んできた。
いつでも何か熱情の中にいた。
いつも「もっとうまくなりたい」
と思っていた。

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あれから、4年。
先生はいっぱい助けてくれて、
いつも色々教えてくれていて、
いつも見守って、
いつも待っていてくれたのだけど、
私はあまり、上手に受け止めてこられなかった。
私はいつも、迷っていて、いつも、どこかで人と比べて、不安だった。
不器用すぎる私は何も「うまくならない。」と
焦っていた。

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昨夜、ポルトガルギターとマンドリンの
「マリオネット」というデュオのコンサートを
先生が青梅で企画して、お手伝いに行った。

マリオネットの音楽は、どこか異国からやってきた私の触れたことがないような音楽で、
可愛かったり、つややかだったり、
しんっという空白の余韻があったりして、
そこに海や船や町や場末のバーや私の中で
いろんな景色が広がる。

私は、なぜか、ある曲で、青春を冒険で過ごしたうちの夫が大陸を自転車で走り抜ける姿が音楽にのって見えてくる気がしていた。

コンサートの合間に先生はマリオネットの音楽と一緒に「ひまわり」という作品を演じた。

少年がひまわりのたねをまいて、
じっと待っている。ひまわりの声を聞いて
水をやったり、しながらじっと待っている。
まだかな、まだかな。と期待しながら
ずっと待っている。

・・・あんまり、書くより、みんなに先生の作品を直に見てほしいから、作品のことは、ここまで。

何回も何回も先生の「ひまわり」を見ているのに
今回の「ひまわり」は、私にとっていままでとまるで違っていた。
育っていく、ひまわりやぐっと蕾にエネルギーをためたひまわりや、そーっとだけど、力強く花が開いていくひまわり。ひまわりを大事に大事に思う少年の気持ちの流れがひとつずつ伝わってきた
------思わず涙がこぼれた。

パントマイムというのは不思議な世界だ。
見る側の気持ちの持ちかたひとつで見えてくる
世界が変わってしまう。
うまく言葉にできないのだけど、
今まで、パントマイムの世界を受け止めて、想像力の翼を広げられる自分ではなかった。
そこで、演じられる人の心の世界への共感って
私には全然なかった。
ここのところずっと、自然を見ていて、その変化やエネルギーを楽しんでいたので、
そこで表現されていない空白の部分を自分が想像して見ることができるようになったのかなあと 思ったりしている。

だから、どうというわけではない.....。
きっと、私の演技が急に変わるわけではないと思う。作品がどんどん作れるようになるわけではない。ただ自分の気持ちが一緒に動いたその感覚に妙に胸が熱くなっている。

「ひまわり」は、先生がつけてくれた名前。

先生は、パントマイムの作品と同じようにそっと種をまいて、
ずっと待っていてくれている気がした。

種をまくときから、その思いを込めて。

力強く私の花を。

私もそっと種をまけるひとに。

........... .そう思う。














  


2014年09月23日 Posted by 香山ひまわり at 08:20Comments(0)想いの小箱